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肛門期(1歳半〜3歳ごろ)に親と行うトイレットトレーニングは、「自分でコントロールできる」という感覚を育てる大事な体験です。
トイレがうまくいったときに認めてもらえると、「自分はできる」という自信や安心感が育ちます。
ですが、逆に強く叱られたり急かされたりすると、「失敗してはいけない」という不安や恥の気持ちが残りやすくなります。
「失敗してはいけない」、つまり「出したいのに出してはいけない」という感覚が体に残ってしまう。
何を溜め込んでしまうかは、トイレットトレーニングの時期にどのような体験をしたかで異なり、物を溜め込んでしまうのがコレクタータイプ、お金を使うことに緊張が走るのが貯金タイプです。
その他に、感情を溜め込んでしまうタイプが我慢タイプ。
我慢タイプは、普段から「泣かないの」「我慢しなさい」「そんなことで怒るの?」などと声を掛けられ、自分の感情を出すことは迷惑なことだと学習してしまっています。
排泄の場面では、失敗すると強く叱られ、自分の排泄の失敗を見せ物にされたり、笑われたりすることで「恥をかかされた」という経験をしています。
親から自分の出した失敗作に対し、「みんなに見られてるよ」「そんなこともできなくて恥ずかしくないの?」などと声を掛けられると、子供は出すことは汚いことで、笑われることで、人格ごと否定されることだと結びつけてしまう。
そうすると、その子にとって安全なのは、出さないこと、感じないこと、表情を動かさないことになります。
感情(怒り・悲しみ・欲求など)を排泄して恥をかかないように、本音を内側に固める癖が残り、我慢できる限界まで踏ん張った後に爆発したり、無感覚になったりしてしまう。
我慢タイプが内側で固めて保存しているのは、感情というより、本当は尊厳なのかもしれません。
このタイプが癒やされるために必要なのは、感情を無理に出すことではなく、「感情を出すこと=恥をかく」という図式を崩すことです。
怒りや悲しみが湧いた瞬間に、すぐ正当化したり、行動に移したりせず、感じていることだけに注目を向けて、感情を存在させる練習をしてみる。
感情が出た後に、恥の感覚が湧いてきたら、それに気づいてみる。
恥の感覚に気づくことで、「感じることは悪くない」と理解できるようになります。
そして、「感情を出しても人格まで否定されるわけではない」と、少しずつ自分を再教育していくことができます。
感情のうんちは、水に流せばいいんです。
これが、我慢タイプの肛門期のやり直しです。
(つづく)

