4/6 「亡くなった子供の代わりになる子供」 Blog

家族の無意識で絡み合った記憶

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大嶋先生のブログも、4月からファミリーシークレットシリーズが始まりましたね!

やっぱりこの類の話は興味深いです。

4月2日のブログでは、お母さんの心の傷を治療したら、その影響で自由になった長男と次男に対して、変化がなかった三男の人生が、封印された家族の記憶とつながったことで、本来の自分に戻っていく話が書かれています。

三男の心の傷の原因は、お母さんが子供の時に、お母さんの弟(叔父さん)が事故で亡くなったことでした。

その弟を亡くしてしまったことが心の傷になっていて、お母さんの心の傷が痛むから三男さんにそのことを一切話したことがありません。だから三男さんは、幼くして亡くなったおじさんの存在を知りませんでした。
『緊張しちゃう人たち』(大島信頼先生)【気づかないところにファミリーシークレットの影響があった】(2025年4月2日)

亡くなった人の存在を知らなくても、その喪失は無意識に心に傷を残してしまいます。

心理セラピストの棚田克彦さんは、著書『トラウマは遺伝する』の中で、語られなかった叔父の死を、無意識に三男が引き受けるような心のつながりを「もつれ」と表現しています。

もしも何らかの理由で家族の中に排除された者や無視された者、忘れ去られた者、認知されない者、その死を追悼されない者等が存在する場合には、家族的無意識は兄弟姉妹かその子孫に、排除された人物の身代わりをさせることで家族全体を元の完全な状態に復元しようと試みます。

(中略)

こうした家族的無意識のトラウマの働きによって作り出される同じ家族内のメンバー間の無意識レベルの特別なつながりのことを”もつれ(Entanglement)”と呼びます。

棚田克彦氏著『トラウマは遺伝するp.97-99より

大嶋先生のブログのケースに当てはめると、この場合、三男と叔父さんがもつれていた。

もつれは、出所のよくわからない、得体のしれない感情として現れるそうです。

得体がしれない感情が残り続けると、出口のない迷路に迷い込んで抜け出せないような感覚になります。

そして、自分の未来が死ぬまでこのままだと思い、絶望的になってしまいます。

でもその正体は、自分の中にオリジナルの記憶がなくて、脳が散らかった記憶を整理することができないから。
(記憶の整理について参考:大嶋先生の4月5日のブログ、夢を見ながら心の傷を癒す

心の傷を癒していくと、その得体のしれない感情の原因が自分ではなかったことに気づきます。

そして、あんなに抜け出せないと思っていた苦しみから解放され、ようやく自分の人生がスタートします。

(つづく)

<参考>

大嶋先生 4月2日のブログ『気づかないところにファミリーシークレットの影響があった

大嶋先生 4月5日のブログ『ファミリーシークレットは心の傷と一緒

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この記事を書いた人

心理系に興味があったものの情報系の道に進み、やっぱりカウンセラーが諦められなくて転身。

このHPを作りました。
インターネットワークも脳のネットワークも得意。なんちゃって。

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