脳梁シリーズが終わったので、今日は数ヶ月前から温めていた、新しいタグ「ナビの休憩室☕︎」を作って記事を書きたいと思います。
ここでは、以前予告したような、今私の中でブームの本やドラマなどから心の世界を読み解く記事を書いていきます。
このタグのコンセプトは、「給湯室でおしゃべり🗣️」。
名前の通り、真面目なブログの合間に、マグカップ片手に一息つきながら読めるような、休憩タイムにふさわしい、楽しいタグにしたいと思っていますので、楽しみながら読んでいただけたら嬉しいです^^
今日は第一弾として、私が今ハマっていて、読んでいると「トラウマがあっても、安定した人間関係を築いてもいいんだな」と思える漫画を紹介します。
その名も、『名探偵コナン』!!(笑!!)
学生時代から大好きな作品だったのですが、最近の映画のブームに乗って、私の中のブームも再燃しています。
色々経験して、トラウマ治療について学んだあとだと、当時と見え方が変わり、大人になった今、「あの時大好きでずっと読んでたのは、これだからか!」という発見があって面白い。
今日はそんな、FAP療法カウンセラーの目線で名探偵コナンを紐解いていきたいと思います!

まず、コナンといえば、もちろん殺人事件。
殺人事件と言われて連想するのは、恐怖や殺意などが考えられます。
他にも、葛藤や思い込み、孤独、裏切りなど。
そう、これらはトラウマちゃんが経験することと共通していて、殺人事件はトラウマのメタファーとなっている。
普通、殺人事件を目撃なんてしてしまったら、当事者ではなくてもトラウマになってしまいます(誰かの苦しい状況を見てトラウマになることを、セカンダリートラウマと言います)。
だけど、何回殺人事件に遭遇しても、コナンに出てくる登場人物たちは、事件が解決したらすぐに自分たちの生活に戻っている。
これってすごいことなんです。(そりゃそうだ!笑)
コナンの登場人物たちは、仲間外れにされることなく、当たり前のように一緒にいたり、ずっと相手が変わらずに、誰かに一途に恋していたり、すごく安定した人間関係を築いています。
トラウマちゃんは、心に未処理の地雷がたくさん埋まっていて、誰かの発言がその地雷に触れてしまうと、孤独を感じ、もうこんな人間関係嫌だ!!!と、発作的に破壊したくなる。
だけど、コナンの登場人物は、たくさんのトラウマ現場を目撃しながらも、絶対に自分たちの人間関係を破壊の方向に持っていかない。
トラウマ(殺人事件)が日常生活に寄り添いながら、それとは全く無関係に、人間関係が繰り広げられていく。
トラウマ(殺人事件)がそばにいるのに、自分たちを破壊しない。
読んでると脳がだんだん混乱してくるんですね。
そして、殺人事件を目撃した時、探偵たち以外の反応が、とても健康的なんです。
きゃー!と悲鳴をあげ、「ひ、人が死んでる・・!」と、体が震えてくる(探偵たちは、まあ、仕事だから驚いてないんでしょうね)。
ストレス刺激があった時、瞬時にストレスホルモンが分泌されるのは健康的な証で、トラウマを持っている人は、ストレス刺激があった瞬間はストレスホルモンが下がってしまい、時差でどんどん上がってくる。
だから、トラウマを持っている人は、時間が経てば経つほど、ストレス刺激の出来事が忘れられない(大嶋信頼先生『それ、あなたのトラウマちゃんのせいかも?』より)。
もし、トラウマちゃんが殺人事件を目撃しようものなら、見つけたその瞬間は「あれ?案外なんともないかも。」という感じになって、周りから見ても平気そうな顔をしているけど、その日家に帰って、その時の場面がフラッシュバックして、夜まったく眠れなくなる。
そして、次の日も、その次の日になっても、全然頭から離れなくて苦しんでしまう。
だけど、コナンの登場人物の女子たちは、殺人事件を目撃して「きゃー!」と悲鳴を上げた後、探偵たち(コナンくんや平次たち)が事件を解決したら、どうやって想い人の探偵にアプローチしようか?と考えたり、友達と楽しい話をしたりして、終わったらケロッとしています。
そう、彼女たちにとって、殺人事件(トラウマ)は自分とは関係ないものなんです。
殺人事件は確かに怖いけど、自分たちの存在や尊厳を脅かすものではない。
読んでいると、「トラウマがあっても安定した人間関係を築いてもいいよ」という、大きなメッセージを受け取っているような気がします。(そんな漫画だったっけか?笑)
だから学生時代の私は、コナンが手放せなかったんだ、と発見しました。
そんな感じで、私が感じるコナンの魅力はまだまだあり、単発で終わろうと思っていたのですが、全然書き足りないので次に続こうと思います笑
(つづく)
<参考>
※とはいえ、殺人事件なので、読んでいて怖い回はあります(特に初期に多いです)。苦手な方は注意してくださいね。
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